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経済記事の読み方

再編の「主役」は三井住友FG

地銀再編を歩く—関西・中四国編

2016年4月15日号

 関西の金融地図は、かつて特徴的な環境にあった。大阪に住友、三和、大和の都市銀行3行が本部を置き、第二地方銀行は5行が犇めいた。兵庫県にも中堅都銀の太陽神戸銀行が固い地盤を誇った。地銀は、滋賀・南都・紀陽の3行が戦前からの名門銀行として「旧地銀」と一目置かれ、大阪・池田・泉州3行を「戦後地銀」と呼んで新旧比較されてきた。京都府は都銀、地銀、信金がシェアを激しく競う激戦区だ。  90年代後半からはそれが一変。バブル崩壊、その後の不良債権処理で再編統合の嵐が吹く。メガバンクの誕生で地銀にも余波が広がった。ワンマン頭取の情実融資などが相次ぎ、近畿圏の第二地銀は音を立てて破たんした。その結果、軸足は関東に置きつつ地元を死守する三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)と三菱UFJ(MU)FGが地銀・第二地銀を別動隊として動かし、各県の有力地銀が都市部...  関西の金融地図は、かつて特徴的な環境にあった。大阪に住友、三和、大和の都市銀行3行が本部を置き、第二地方銀行は5行が犇めいた。兵庫県にも中堅都銀の太陽神戸銀行が固い地盤を誇った。地銀は、滋賀・南都・紀陽の3行が戦前からの名門銀行として「旧地銀」と一目置かれ、大阪・池田・泉州3行を「戦後地銀」と呼んで新旧比較されてきた。京都府は都銀、地銀、信金がシェアを激しく競う激戦区だ。  90年代後半からはそれが一変。バブル崩壊、その後の不良債権処理で再編統合の嵐が吹く。メガバンクの誕生で地銀にも余波が広がった。ワンマン頭取の情実融資などが相次ぎ、近畿圏の第二地銀は音を立てて破たんした。その結果、軸足は関東に置きつつ地元を死守する三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)と三菱UFJ(MU)FGが地銀・第二地銀を別動隊として動かし、各県の有力地銀が都市部に貸

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