審査建言
免疫チェックポイント阻害薬を育てるためには
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2016年4月15日号
我われの体内では細胞分裂の過程で毎日多数の異常化した細胞が生じている。にもかかわらず、がんにならないのは、体内の免疫機構がそれらの異常細胞を排除しているためだ。そこで、がんに対する免疫機構を活性化することにより治療に結び付けようとの試みが世界中で行われているが、なかなか効果的な治療法の開発に結び付かないのが実情であった。
本来であれば免疫機構により排除されるべきがん細胞が、なぜ排除されないのか。そこに突破口を開いたのが、免疫チェックポイント阻害薬である。体内では免疫機構の暴走を防ぐためアクセルと同時にブレーキがかかっており、がん細胞がそれを利用していることが解明されている。このブレーキを解除する免疫チェックポイント阻害薬の開発が、ここ数年、世界的に活発化している。
過剰な免疫にブレーキをかける分子の解明が進み、T細胞上で発現している...
我われの体内では細胞分裂の過程で毎日多数の異常化した細胞が生じている。にもかかわらず、がんにならないのは、体内の免疫機構がそれらの異常細胞を排除しているためだ。そこで、がんに対する免疫機構を活性化することにより治療に結び付けようとの試みが世界中で行われているが、なかなか効果的な治療法の開発に結び付かないのが実情であった。
本来であれば免疫機構により排除されるべきがん細胞が、なぜ排除されないのか。そこに突破口を開いたのが、免疫チェックポイント阻害薬である。体内では免疫機構の暴走を防ぐためアクセルと同時にブレーキがかかっており、がん細胞がそれを利用していることが解明されている。このブレーキを解除する免疫チェックポイント阻害薬の開発が、ここ数年、世界的に活発化している。
過剰な免疫にブレーキをかける分子の解明が進み、T細胞上で発現しているP
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