眺望「医薬街道」
「寒すぎる」子どもの医療体制
近藤正觀
2016年4月1日号
厚生労働省に「子供の医療制度の在り方に関する検討会」が15年9月に設置され、この夏には報告書をまとめる予定だ。少子化が進んでいく今日、親の経済的負担を軽減する方策は重要だ。 男性の5人に1人、女性の10人に1人が50歳時点でも未婚であり、初婚の平均年齢と出産年齢が上昇している。女性の初婚年齢は71年の24.2歳に対して13年は29.3歳と5歳上昇した。第1子の出産年齢も同時期に25.6歳から30.4歳に上昇した。 13年の合計特殊出生率は1.43と国の存亡にかかわる。出生数の少ない最大の理由は子育てや教育に費用がかかかりすぎることだ。12年調査で、子ども1人の教育費は、すべて公立の場合でも1125万円、私立なら約2500万円と報告されている。夫婦2人で正社員として働いていても、2人目を持つのはなかなか難しい状況だ。政府の目標出生率は2.07だがこのままでは程遠い。 現状の社会保障は高齢者に...
厚生労働省に「子供の医療制度の在り方に関する検討会」が15年9月に設置され、この夏には報告書をまとめる予定だ。少子化が進んでいく今日、親の経済的負担を軽減する方策は重要だ。 男性の5人に1人、女性の10人に1人が50歳時点でも未婚であり、初婚の平均年齢と出産年齢が上昇している。女性の初婚年齢は71年の24.2歳に対して13年は29.3歳と5歳上昇した。第1子の出産年齢も同時期に25.6歳から30.4歳に上昇した。 13年の合計特殊出生率は1.43と国の存亡にかかわる。出生数の少ない最大の理由は子育てや教育に費用がかかかりすぎることだ。12年調査で、子ども1人の教育費は、すべて公立の場合でも1125万円、私立なら約2500万円と報告されている。夫婦2人で正社員として働いていても、2人目を持つのはなかなか難しい状況だ。政府の目標出生率は2.07だがこのままでは程遠い。 現状の社会保障は高齢者に厚
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