製薬業界低迷でアナリストの「受難」
希望なき産業では身を持て余す
2016年3月15日号
最近、折に触れて感じるのは経済記者と証券アナリストの違いである。優劣の話ではない。企業業績の良し悪しにしても、経営者の能力評価にしても、記者は目の前の事象をベースに想像力を逞しくして、概ね断定的に評価を下してきた歴史がある。一方のアナリストは、データを拠り所に有力なシミュレーションの結果を提示するものの、結論については“寸止め”し、最終的な判断は顧客に任せる手法を長年にわたって採ってきた。
同じ対象を扱いながら、双方の職種が抱える役割と制約の果てにこのような違いが生まれてきたことは重々承知したうえで、どちらがより実像に迫れているか、といった視点から見た場合、近年分があったのはアナリストだった。経済記者による奔放な記事のほうが面白いのは確かだが、「グローバル化」の名のもと、欧米から次々と輸入される複雑な経営指標や会計指針に対する根本部分...
最近、折に触れて感じるのは経済記者と証券アナリストの違いである。優劣の話ではない。企業業績の良し悪しにしても、経営者の能力評価にしても、記者は目の前の事象をベースに想像力を逞しくして、概ね断定的に評価を下してきた歴史がある。一方のアナリストは、データを拠り所に有力なシミュレーションの結果を提示するものの、結論については“寸止め”し、最終的な判断は顧客に任せる手法を長年にわたって採ってきた。
同じ対象を扱いながら、双方の職種が抱える役割と制約の果てにこのような違いが生まれてきたことは重々承知したうえで、どちらがより実像に迫れているか、といった視点から見た場合、近年分があったのはアナリストだった。経済記者による奔放な記事のほうが面白いのは確かだが、「グローバル化」の名のもと、欧米から次々と輸入される複雑な経営指標や会計指針に対する根本部分での
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