医薬経済オンライン

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品がよすぎる製薬協「ビジョン」

現実は理想を先回りする

2016年2月15日号

「業界団体」の定義を調べると、ブリタニカ国際大百科事典に、「同じ産業や業種に携わる企業によって構成され、業界内での利害調整と業界外への利益代表を行う組織」とある。  日本製薬工業協会は、新薬創出の担い手である研究開発型製薬企業の業界団体だ。その製薬協が1月15日、「製薬協産業ビジョン2025」(ビジョン25)を公表した。  製薬協の説明によれば、14年5月に検討グループを立ち上げ、1年半の議論の末、ビジョン25を完成させた。しかし、その公表1ヵ月前の昨年12月16日、特例拡大再算定(巨額再算定)に象徴される、国のなりふり構わぬ薬剤費抑制策が露骨に反映された16年度薬価制度改革が中央社会保険医療協議会で正式に決まっている。このタイミングで製薬協が、国の意向によらない自らの未来を描き、広く世に示した意味は小さくない。  10年後は団塊世代が75歳以上の後期高齢者入りを... 「業界団体」の定義を調べると、ブリタニカ国際大百科事典に、「同じ産業や業種に携わる企業によって構成され、業界内での利害調整と業界外への利益代表を行う組織」とある。  日本製薬工業協会は、新薬創出の担い手である研究開発型製薬企業の業界団体だ。その製薬協が1月15日、「製薬協産業ビジョン2025」(ビジョン25)を公表した。  製薬協の説明によれば、14年5月に検討グループを立ち上げ、1年半の議論の末、ビジョン25を完成させた。しかし、その公表1ヵ月前の昨年12月16日、特例拡大再算定(巨額再算定)に象徴される、国のなりふり構わぬ薬剤費抑制策が露骨に反映された16年度薬価制度改革が中央社会保険医療協議会で正式に決まっている。このタイミングで製薬協が、国の意向によらない自らの未来を描き、広く世に示した意味は小さくない。  10年後は団塊世代が75歳以上の後期高齢者入りを迎え

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