世界の「潮流」に逆行する日本
「修復腎移植」は透析患者を救える(上)
2016年2月15日号
高松高裁で「修復腎移植」を巡る裁判の控訴審判決が1月28日に下った。慢性腎不全の患者らが「移植を受ける権利を侵害された」として、当時の日本移植学会幹部5人を相手取り、裁判を起こしていたが、高裁は松山地裁判決を支持し、患者らの控訴を棄却した。
修復腎移植とは、治療目的で患者から摘出された腎臓を透析患者に移植し、腎不全の患者を救おうというものだ。具体的には4センチ未満の小径腎がんからがんの部位を取り除いた腎臓や尿管がん、尿管狭窄、腎動脈瘤などで摘出された腎臓が用いられる。
修復腎移植がクローズアップされた契機は、05年9月、臓器売買による腎移植手術が宇和島徳洲会病院で行われたことだった。
この違法な移植手術に当たったのが、同病院泌尿器科部長の万波誠だった。しかし、臓器売買はドナーとレシピエントの間で巧妙に仕組まれたもので、病院や万波はまったく...
高松高裁で「修復腎移植」を巡る裁判の控訴審判決が1月28日に下った。慢性腎不全の患者らが「移植を受ける権利を侵害された」として、当時の日本移植学会幹部5人を相手取り、裁判を起こしていたが、高裁は松山地裁判決を支持し、患者らの控訴を棄却した。
修復腎移植とは、治療目的で患者から摘出された腎臓を透析患者に移植し、腎不全の患者を救おうというものだ。具体的には4センチ未満の小径腎がんからがんの部位を取り除いた腎臓や尿管がん、尿管狭窄、腎動脈瘤などで摘出された腎臓が用いられる。
修復腎移植がクローズアップされた契機は、05年9月、臓器売買による腎移植手術が宇和島徳洲会病院で行われたことだった。
この違法な移植手術に当たったのが、同病院泌尿器科部長の万波誠だった。しかし、臓器売買はドナーとレシピエントの間で巧妙に仕組まれたもので、病院や万波はまったく無関
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