日本医師会の生き残り策は
「欲張り村」からの脱却の姿勢を示すために
ノンフィクション作家 辰濃哲郎
2016年2月15日号
16万7000人の医師を束ねる日本医師会は、国政選挙での票数を頼りに政治家ににらみを利かし、その既得権益を守ってきた。それが国民にとって福音になったこともあるが、カルテやレセプトの開示を阻止するなど、国民との利害が相反することもあった。その日医も、政局の流れに翻弄され、政治力を失いつつある。今後はどうあるべきなのか。「政治力」に代わるキーワードを探ってみた。
民主党が政権を奪った09年直後の10年、日医の重要な方向性を提言する医療政策会議報告書に、委員のひとり、山口二郎法政大学法学部教授が、こう記している。
「日本医師会も医療の専門家集団として、政策形成への新しい参加のあり方を考え出す必要がある。現場の声を代表し、患者の健康と命に責任をもつ立場からの政策提言こそが必要である」
山口氏は自民党の小泉純一郎政権が推し進めた新自由主義的な構造改革が...
16万7000人の医師を束ねる日本医師会は、国政選挙での票数を頼りに政治家ににらみを利かし、その既得権益を守ってきた。それが国民にとって福音になったこともあるが、カルテやレセプトの開示を阻止するなど、国民との利害が相反することもあった。その日医も、政局の流れに翻弄され、政治力を失いつつある。今後はどうあるべきなのか。「政治力」に代わるキーワードを探ってみた。
民主党が政権を奪った09年直後の10年、日医の重要な方向性を提言する医療政策会議報告書に、委員のひとり、山口二郎法政大学法学部教授が、こう記している。
「日本医師会も医療の専門家集団として、政策形成への新しい参加のあり方を考え出す必要がある。現場の声を代表し、患者の健康と命に責任をもつ立場からの政策提言こそが必要である」
山口氏は自民党の小泉純一郎政権が推し進めた新自由主義的な構造改革が貧困
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