薬剤経済学
経済的評価と給付設計
第7回 バイオシミラーを睨んでHTAは経時的に
2016年2月15日号
リビオ・ガラチーニ(CESAV医療経済センター)らイタリアの研究チームによる「転移性乳がんに対するトラスツズマブの費用対効果─主にEUにおける薬価の問題」は、特許保護切れとバイオシミラーの浸食を控える「ハーセプチン」を例にとった珍しい分析だ(ヘルス・ポリシー2015年2月)。ちなみにロシュは、ハーセプチンの改良版として「トラスツズマブ」に「エムタンシン」を結合させた抗体薬物複合体「カドサイラ」を展開している。 薬剤の価値を見極める医療技術評価(HTA)は、方法論的危うさを抱えたままで、臨床と経済両面の経時的変化を織り込む作業を加えながら、改善を図っていくべきだ。一般にHTAは、承認直後の保険給付適用と価格に関心が集まり、評価は承認前の製薬会社が提出した申請データが中心になる。製品の繁用、成熟化とともに製剤に対する知見は深まるが、果たしてそれ...
リビオ・ガラチーニ(CESAV医療経済センター)らイタリアの研究チームによる「転移性乳がんに対するトラスツズマブの費用対効果─主にEUにおける薬価の問題」は、特許保護切れとバイオシミラーの浸食を控える「ハーセプチン」を例にとった珍しい分析だ(ヘルス・ポリシー2015年2月)。ちなみにロシュは、ハーセプチンの改良版として「トラスツズマブ」に「エムタンシン」を結合させた抗体薬物複合体「カドサイラ」を展開している。 薬剤の価値を見極める医療技術評価(HTA)は、方法論的危うさを抱えたままで、臨床と経済両面の経時的変化を織り込む作業を加えながら、改善を図っていくべきだ。一般にHTAは、承認直後の保険給付適用と価格に関心が集まり、評価は承認前の製薬会社が提出した申請データが中心になる。製品の繁用、成熟化とともに製剤に対する知見は深まるが、果たしてそれがH
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