技術革新と製薬企業の明日
日本発の遺伝子治療に期待
第65回 アステラス、技術導入のインパクト
生島准
2016年2月15日号
スパーク社最高科学責任者キャサリーン・ハイ氏。 2月1日、アステラス製薬が東北大学発ベンチャーのクリノから遺伝子治療技術を導入したとのニュースに関係者は驚いた。抗体医薬に乗り遅れた同社が、再生医療など次世代バイオ製品を貪欲にハンティングしていたが、遺伝子治療に手を伸ばすとは予想外だった。
だが、同社には勝算があった。導入したのは網膜色素変性症に対する遺伝子治療だ。眼科領域の遺伝子治療こそが、大型遺伝子治療薬の商品化第1号となる可能性が高いためである。
従来の遺伝子治療は遺伝病を対象とした希少疾患薬の実用化が先行している。12年に世界に先駆けて欧州で認可されたオランダ・ユニキュアの遺伝子治療薬「グリベラ」も、グラクソ・スミスクラインが近く欧州で認可を得る見込みの遺伝子治療薬「GSK2696273」も、遺伝的に欠損している...
スパーク社最高科学責任者キャサリーン・ハイ氏。 2月1日、アステラス製薬が東北大学発ベンチャーのクリノから遺伝子治療技術を導入したとのニュースに関係者は驚いた。抗体医薬に乗り遅れた同社が、再生医療など次世代バイオ製品を貪欲にハンティングしていたが、遺伝子治療に手を伸ばすとは予想外だった。
だが、同社には勝算があった。導入したのは網膜色素変性症に対する遺伝子治療だ。眼科領域の遺伝子治療こそが、大型遺伝子治療薬の商品化第1号となる可能性が高いためである。
従来の遺伝子治療は遺伝病を対象とした希少疾患薬の実用化が先行している。12年に世界に先駆けて欧州で認可されたオランダ・ユニキュアの遺伝子治療薬「グリベラ」も、グラクソ・スミスクラインが近く欧州で認可を得る見込みの遺伝子治療薬「GSK2696273」も、遺伝的に欠損している酵素
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