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医政羅針盤

国立大病院を取り巻く「厳しい」経営環境

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2016年2月15日号

文科省も消費税率引き上げと経費増の影響があると分析 国立大学附属病院は、多方面から厳しい経営環境を強いられている。私自身、大学病院の運営に関わっていると、それを日々実感しているが、データからもその厳しさが確認できる。  文部科学省が発表した国立大の14年度決算によると、全国の国立大病院の経常利益は、4年連続で減少を続けている。全国43の国立大病院の経常収益の合算額は、前年度から418億円増加して1兆1938億円を確保したが、経常費用も521億円増加して1兆1745億円となった結果、これを差し引いた経常利益は193億円で、前年度より103億円減少しているのだ。  14年度は、しばしば指摘されるように、消費税率引き上げの影響も大きい。厚生労働省の調査によると、消費税率引き上げに伴う補填状況は、大学病院が多く含まれる特定機能病院で98.09%となっている。しかし、国立大学附属病... 文科省も消費税率引き上げと経費増の影響があると分析 国立大学附属病院は、多方面から厳しい経営環境を強いられている。私自身、大学病院の運営に関わっていると、それを日々実感しているが、データからもその厳しさが確認できる。  文部科学省が発表した国立大の14年度決算によると、全国の国立大病院の経常利益は、4年連続で減少を続けている。全国43の国立大病院の経常収益の合算額は、前年度から418億円増加して1兆1938億円を確保したが、経常費用も521億円増加して1兆1745億円となった結果、これを差し引いた経常利益は193億円で、前年度より103億円減少しているのだ。  14年度は、しばしば指摘されるように、消費税率引き上げの影響も大きい。厚生労働省の調査によると、消費税率引き上げに伴う補填状況は、大学病院が多く含まれる特定機能病院で98.09%となっている。しかし、国立大学附属病院

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