医薬経済オンライン

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薬剤経済学

経済的評価と給付設計

第6回 比較有効性研究と経済評価の合致率

2016年2月1日号

 患者中心のアウトカム研究所(PCORI)を軸に、米国は比較有効性研究(CER)の拡充に入った。だが、この準公的機関の設立を盛り込んだ医療改革法は、治療法に関わる費用と費用対効果の情報を生み出す研究をPCORI活動の対象にしないよう具体的に指示している。効果的で効率的な医療をめざす一方で、命を値踏みするような印象を受けたり、抵抗に直面したりしないよう配慮したためだ。 ヘンリーA.グリックら、ペンシルバニア大学医学校とワートン経済校のチームによる「比較有効性と費用対効果の分析が価値で合意する頻度」は、こうした制限が経済性評価にどんな意味、影響を持つのかを探った、米国ならではの研究である(ヘルス・アフェアーズ2015年5月)。 社会的価値(支払いの意向)の指標は、〝中庸〟の質調整生存年(QALY)当たり10万ドルが適正水準だ。そう想定して測った経済...  患者中心のアウトカム研究所(PCORI)を軸に、米国は比較有効性研究(CER)の拡充に入った。だが、この準公的機関の設立を盛り込んだ医療改革法は、治療法に関わる費用と費用対効果の情報を生み出す研究をPCORI活動の対象にしないよう具体的に指示している。効果的で効率的な医療をめざす一方で、命を値踏みするような印象を受けたり、抵抗に直面したりしないよう配慮したためだ。 ヘンリーA.グリックら、ペンシルバニア大学医学校とワートン経済校のチームによる「比較有効性と費用対効果の分析が価値で合意する頻度」は、こうした制限が経済性評価にどんな意味、影響を持つのかを探った、米国ならではの研究である(ヘルス・アフェアーズ2015年5月)。 社会的価値(支払いの意向)の指標は、〝中庸〟の質調整生存年(QALY)当たり10万ドルが適正水準だ。そう想定して測った経済的評

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