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医政羅針盤

医療費の伸びの鈍化は続くか?

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2016年2月1日号

 最近、医療費の伸びが鈍化傾向にある。「国民医療費」の伸び率の推移を確認すると、08年度は2.0%増、09年度は3.4%増、10年度は3.9%増、11年度は3.1%増であったのに対して、12年度は1.6%増、13年度は2.2%増となっている。14年度については「国民医療費」がまだ発表されていないものの、「概算医療費」によると、その伸び率は1.8%増となっている。  医療費の伸びの要因は、①診療報酬改定による影響、②人口の増減・高齢化による影響、③「その他」の影響——に分解することができる。このうち「その他」の伸びは、医療の高度化等の影響によると解釈するのが一般的となっている。15年10月30日に開催された財政制度等審議会財政制度分科会の配布資料によると、「その他」の伸び率、すなわち高度化等による医療費の伸び率は、08年度は1.5%増、09年度は2.2%増、10年度は2.1%増、11年度は2.1%増と推...  最近、医療費の伸びが鈍化傾向にある。「国民医療費」の伸び率の推移を確認すると、08年度は2.0%増、09年度は3.4%増、10年度は3.9%増、11年度は3.1%増であったのに対して、12年度は1.6%増、13年度は2.2%増となっている。14年度については「国民医療費」がまだ発表されていないものの、「概算医療費」によると、その伸び率は1.8%増となっている。  医療費の伸びの要因は、①診療報酬改定による影響、②人口の増減・高齢化による影響、③「その他」の影響——に分解することができる。このうち「その他」の伸びは、医療の高度化等の影響によると解釈するのが一般的となっている。15年10月30日に開催された財政制度等審議会財政制度分科会の配布資料によると、「その他」の伸び率、すなわち高度化等による医療費の伸び率は、08年度は1.5%増、09年度は2.2%増、10年度は2.1%増、11年度は2.1%増と推移し

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