医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

奨学寄附金の減少嘆くより改革につなげよ

第7回

鳥集徹

2016年2月1日号

「癒着の温床」とされてきた奨学寄附金が大幅に減ったそうだ。 読売新聞の集計(15年12月28日付)によると、製薬会社が14年度の1年間に大学病院などに提供した奨学寄附金は263億円で、前年度に比べ2割(60億円)も減少したという。 ディオバン事件やCASE─J問題で批判されたことを受けて、日本製薬工業協会は一昨年、自社製品の臨床研究に対する資金として奨学寄附金を提供しないよう会員企業に求めていた。また、透明性ガイドラインの施行で大学病院や有力医師へのお金の流れが明らかになり、批判を受けやすくなったことも、大幅減額に影響したのは間違いないだろう。 医療の利益相反に対する社会の眼が厳しくなるなか、減額は当然の流れだと筆者は思うが、嘆かわしいのは大学病院側の反応だ。奨学寄附金が減らされていることに危機感を持った全国医学部長病院長会議が昨年11月19日に会見を開き... 「癒着の温床」とされてきた奨学寄附金が大幅に減ったそうだ。 読売新聞の集計(15年12月28日付)によると、製薬会社が14年度の1年間に大学病院などに提供した奨学寄附金は263億円で、前年度に比べ2割(60億円)も減少したという。 ディオバン事件やCASE─J問題で批判されたことを受けて、日本製薬工業協会は一昨年、自社製品の臨床研究に対する資金として奨学寄附金を提供しないよう会員企業に求めていた。また、透明性ガイドラインの施行で大学病院や有力医師へのお金の流れが明らかになり、批判を受けやすくなったことも、大幅減額に影響したのは間違いないだろう。 医療の利益相反に対する社会の眼が厳しくなるなか、減額は当然の流れだと筆者は思うが、嘆かわしいのは大学病院側の反応だ。奨学寄附金が減らされていることに危機感を持った全国医学部長病院長会議が昨年11月19日に会見を開き、「

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence