読む医療—医師が書いた本の斜め読み—
間違いは生き方によって起こると伝える教科書
第42回
鍛冶孝雄
2016年2月1日号
世の中がメールやLINEといったものに席巻されたように喧伝され、手紙という手段は影が薄くなったのは事実だろう。だが、読書子の私には、同世代の友人2人から月に1〜2回ほどの間隔で手紙がくる。ひとりは読書と音楽の話題が中心で、最近読んだり、聴いたものの感想を詳しく語る。
もうひとりは、壮年期にがんを患い、長い闘病の末に生還した。定期的な便りは、その後の経過、日常を淡々と知らせてくれるものだ。後者の友人は、さりげなく近況を伝えることで、無事を知らせたいという思いがある。一方で、同時に、「生」というものの確かさを、私を含めたいろんな友人たちに伝えているようにも思える。そうした友人がいると、やはり「がん」には無関心ではいられない。
今回、私が選んだのは免疫医学者として名高い安保徹氏の『長寿革命』(実業之日本社)。15年6...
世の中がメールやLINEといったものに席巻されたように喧伝され、手紙という手段は影が薄くなったのは事実だろう。だが、読書子の私には、同世代の友人2人から月に1〜2回ほどの間隔で手紙がくる。ひとりは読書と音楽の話題が中心で、最近読んだり、聴いたものの感想を詳しく語る。
もうひとりは、壮年期にがんを患い、長い闘病の末に生還した。定期的な便りは、その後の経過、日常を淡々と知らせてくれるものだ。後者の友人は、さりげなく近況を伝えることで、無事を知らせたいという思いがある。一方で、同時に、「生」というものの確かさを、私を含めたいろんな友人たちに伝えているようにも思える。そうした友人がいると、やはり「がん」には無関心ではいられない。
今回、私が選んだのは免疫医学者として名高い安保徹氏の『長寿革命』(実業之日本社)。15年6月に
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