審査建言
医薬安全における薬剤師の責任明確化を
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2016年2月1日号
医薬品の安全対策、とくに医療現場での安全対策の重要性が繰り返し指摘されている。しかしながら、企業や行政だけでは医薬品の安全性確保対策に限界がある。
このため、93年5月にまとめられた「21世紀の医薬品のあり方に関する懇談会」報告でも、医療現場における医薬品の適正使用の徹底の重要性が取り上げられたが、その直後に起きたのが、「ソリブジン事件」である。抗ウイルス剤であるソリブジンとフルオロウラシル系抗がん剤との併用(不適正使用)により大きな健康被害が起こり、医薬品適正使用の重要性が医療関係者に認識された。
ソリブジン事件では、ソリブジンとフルオロウラシル系抗がん剤との併用は、添付文書で禁止されていた。にもかかわらず、抗がん剤を服用していた患者にソリブジンを処方した医師は、不適正使用として世間から非難された。
一方で、併用投与を調剤段階で見抜け...
医薬品の安全対策、とくに医療現場での安全対策の重要性が繰り返し指摘されている。しかしながら、企業や行政だけでは医薬品の安全性確保対策に限界がある。
このため、93年5月にまとめられた「21世紀の医薬品のあり方に関する懇談会」報告でも、医療現場における医薬品の適正使用の徹底の重要性が取り上げられたが、その直後に起きたのが、「ソリブジン事件」である。抗ウイルス剤であるソリブジンとフルオロウラシル系抗がん剤との併用(不適正使用)により大きな健康被害が起こり、医薬品適正使用の重要性が医療関係者に認識された。
ソリブジン事件では、ソリブジンとフルオロウラシル系抗がん剤との併用は、添付文書で禁止されていた。にもかかわらず、抗がん剤を服用していた患者にソリブジンを処方した医師は、不適正使用として世間から非難された。
一方で、併用投与を調剤段階で見抜けな
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