崩れる検察の「ストーリー」
ディオバン事件、医師が「加筆」し架空症例の報告も
2016年1月15日号
製薬企業が医師を騙したのか。それとも医師が製薬企業を利用したのか。あるいはその両方か。製薬業界を揺るがしたディオバン事件の初公判が、昨年12月16日、ようやく東京地裁で開かれた。
ノバルティスファーマの元社員、白橋伸雄被告(64)が、薬事法違反(虚偽広告)の容疑で逮捕されたのが14年6月。東京地検は、白橋被告が京都府立医科大学で行われた降圧剤「ディオバン」(一般名=バルサルタン)の医師主導臨床試験「KYOTOHEARTStudy」(KHS)で、同剤の効果が高くなるよう脳卒中などの発症例を水増しし、医師に虚偽論文を海外学術誌に投稿させたとして起訴した。
ディオバン事件は、本来なら医師が自主的に行う市販後の臨床研究にノバルティスの社員が介入し、同剤の宣伝に利用できるようなうその論文をでっち上げたというのが大方の解釈だ。初公判で検察側が語った冒頭...
製薬企業が医師を騙したのか。それとも医師が製薬企業を利用したのか。あるいはその両方か。製薬業界を揺るがしたディオバン事件の初公判が、昨年12月16日、ようやく東京地裁で開かれた。
ノバルティスファーマの元社員、白橋伸雄被告(64)が、薬事法違反(虚偽広告)の容疑で逮捕されたのが14年6月。東京地検は、白橋被告が京都府立医科大学で行われた降圧剤「ディオバン」(一般名=バルサルタン)の医師主導臨床試験「KYOTOHEARTStudy」(KHS)で、同剤の効果が高くなるよう脳卒中などの発症例を水増しし、医師に虚偽論文を海外学術誌に投稿させたとして起訴した。
ディオバン事件は、本来なら医師が自主的に行う市販後の臨床研究にノバルティスの社員が介入し、同剤の宣伝に利用できるようなうその論文をでっち上げたというのが大方の解釈だ。初公判で検察側が語った冒頭陳述
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