医薬経済オンライン

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鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

オプジーボが描く日本の医療の過酷な未来

第6回

鳥集徹

2016年1月15日号

 昨年、何かと暗い話題が多かった製薬業界にあって、一筋の光となったのが「本物の免疫療法」として週刊誌でも騒がれた、免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ(一般名=ニボルマブ、発売は14年9月)」の話題だったのではないだろうか。 根治切除不能な悪性黒色腫に続いて昨年末、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する効能追加が承認された。その途端、同薬を販売する小野薬品の株価が連日高値を更新したそうだ。 株式経済新聞によると、オプジーボという一商品の貢献によって、小野薬品の連結営業利益は15年3月期の148億円から、3年後の18年3月期には990億円にまで膨らむと予想されている。まさに「ブロックバスター」と呼ばれる新薬の爆発力を、まざまざと見せつけられる思いがする。 非小細胞肺がん(非扁平上皮がん)患者を対象とした海外での第Ⅲ相試験の中間解析では、全生存期間の...  昨年、何かと暗い話題が多かった製薬業界にあって、一筋の光となったのが「本物の免疫療法」として週刊誌でも騒がれた、免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ(一般名=ニボルマブ、発売は14年9月)」の話題だったのではないだろうか。 根治切除不能な悪性黒色腫に続いて昨年末、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する効能追加が承認された。その途端、同薬を販売する小野薬品の株価が連日高値を更新したそうだ。 株式経済新聞によると、オプジーボという一商品の貢献によって、小野薬品の連結営業利益は15年3月期の148億円から、3年後の18年3月期には990億円にまで膨らむと予想されている。まさに「ブロックバスター」と呼ばれる新薬の爆発力を、まざまざと見せつけられる思いがする。 非小細胞肺がん(非扁平上皮がん)患者を対象とした海外での第Ⅲ相試験の中間解析では、全生存期間の中

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