医薬経済オンライン

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間違いだらけのHTA

効率性フロンティアの「真実」

第6回

東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐中

2016年1月1日号

 前回12月1日号では、ドイツの薬価制度とHTA機関「IQWIG」の関与について紹介した。おさらいとなるが、このなかで現時点では費用対効果評価の活用例は存在しないこと、市場から撤退した医薬品が生じたのは、あくまで追加的有用性に関する見解の相違が原因で、それを費用対効果評価のせいにするのは「濡れ衣」であることを解説した。  IQWIGに費用対効果評価の機能が付与された07年には、現在のような形骸化した活用法ではなく、給付価格の調整に積極的に用いることを目論んでいた。そのなかで提唱されていたのが、今回紹介したい「効率性フロンティア」(efficiency frontier)の活用である。  中央社会保険医療協議会でも何度か話題にのぼった効率性フロンティアだが、政策応用の実例がなく、研究レベルで用いられた例も極めて限られているため、やはり誤...  前回12月1日号では、ドイツの薬価制度とHTA機関「IQWIG」の関与について紹介した。おさらいとなるが、このなかで現時点では費用対効果評価の活用例は存在しないこと、市場から撤退した医薬品が生じたのは、あくまで追加的有用性に関する見解の相違が原因で、それを費用対効果評価のせいにするのは「濡れ衣」であることを解説した。  IQWIGに費用対効果評価の機能が付与された07年には、現在のような形骸化した活用法ではなく、給付価格の調整に積極的に用いることを目論んでいた。そのなかで提唱されていたのが、今回紹介したい「効率性フロンティア」(efficiency frontier)の活用である。  中央社会保険医療協議会でも何度か話題にのぼった効率性フロンティアだが、政策応用の実例がなく、研究レベルで用いられた例も極めて限られているため、やはり誤解さ

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