医薬経済オンライン

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鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

背筋が伸びる正月休み読書のススメ

第5回

鳥集徹

2016年1月1日号

 15年は製薬業界にとって、どんな年だったのだろう。ディオバン事件やブロプレス問題の余波はあったものの、比較的穏やかな年になるかと思ったら、最後に化血研の不正という大波が襲ってきた。「もう業界のイメージを落とすニュースは勘弁して」という関係者が多いのではないだろうか。「16年はよい年にしたい」。そう願う製薬業界の方々に、おすすめの本がある。デイビィッド・ヒーリー著『ファルマゲドン』(みすず書房)と、ベン・ゴールドエイカー著『悪の製薬』(青土社)だ。いずれも英国の医師が書いた400ページを超える大著で、正月休みの読書にピッタリだ。 両書とも、ほぼ同じ問題を扱っている。製薬業界は1940年代から50年代にかけて、抗生物質、ステロイド、降圧薬、血糖降下薬、向精神薬など、医療を大きく変える画期的な薬を次々と生み出してきた。しかしその後は、従来の薬の効果を大き...  15年は製薬業界にとって、どんな年だったのだろう。ディオバン事件やブロプレス問題の余波はあったものの、比較的穏やかな年になるかと思ったら、最後に化血研の不正という大波が襲ってきた。「もう業界のイメージを落とすニュースは勘弁して」という関係者が多いのではないだろうか。「16年はよい年にしたい」。そう願う製薬業界の方々に、おすすめの本がある。デイビィッド・ヒーリー著『ファルマゲドン』(みすず書房)と、ベン・ゴールドエイカー著『悪の製薬』(青土社)だ。いずれも英国の医師が書いた400ページを超える大著で、正月休みの読書にピッタリだ。 両書とも、ほぼ同じ問題を扱っている。製薬業界は1940年代から50年代にかけて、抗生物質、ステロイド、降圧薬、血糖降下薬、向精神薬など、医療を大きく変える画期的な薬を次々と生み出してきた。しかしその後は、従来の薬の効果を大きく

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