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眺望「医薬街道」

全国がん登録の「意義」

近藤正觀

2016年1月1日号

 がん登録とは、がんの罹患や転帰の状況を登録・把握し、分析するための仕組みである。がんの患者数や罹患率、治癒効果の把握など、がん対策の基礎となるデータを把握するにはどうしても必要だ。がん対策を推進するには、がんの実態把握が重要で、その中心的役割ががん登録によるデータ収集となる。 がんが死亡率のトップとなって久しい。今後も高齢化に伴い2人に1人ががんに罹患し、死亡に至る状況が予測される。11年では全国で新たに診断されるがん患者は85万人を超えており、対策は喫緊の課題となっている。 13年12月に「がん登録推進法」が成立した。この法律は、全国がん登録の実施やこれらの情報の利用及び提供・保護について定められたものであり、さらに従来の院内がん登録の推進に関する事項も定めたもの。16年1月から新たにスタートする。 従前のがん登録は大きく2つあった。「地域がん登...  がん登録とは、がんの罹患や転帰の状況を登録・把握し、分析するための仕組みである。がんの患者数や罹患率、治癒効果の把握など、がん対策の基礎となるデータを把握するにはどうしても必要だ。がん対策を推進するには、がんの実態把握が重要で、その中心的役割ががん登録によるデータ収集となる。 がんが死亡率のトップとなって久しい。今後も高齢化に伴い2人に1人ががんに罹患し、死亡に至る状況が予測される。11年では全国で新たに診断されるがん患者は85万人を超えており、対策は喫緊の課題となっている。 13年12月に「がん登録推進法」が成立した。この法律は、全国がん登録の実施やこれらの情報の利用及び提供・保護について定められたものであり、さらに従来の院内がん登録の推進に関する事項も定めたもの。16年1月から新たにスタートする。 従前のがん登録は大きく2つあった。「地域がん登録」

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