一筆入魂
リベラル言論衰退の深層を探る(後編)
右傾化で「偏り」目立ち、不毛なメディア対立
ノンフィクション作家 辰濃哲郎
2016年1月1日号
多くの新聞社には編集方針を示す綱領が定められている。時代とともに変化するのだが、いつの時代になっても根幹に据えられているのが「公正」とか「不偏不党」という言葉だ。
朝日新聞社の場合は、「不偏不党の地に立って言論の自由を貫き、民主国家の完成と世界平和の確立に寄与す」と朝日新聞綱領で定めていることは「前編」で紹介したが、全国紙で「不偏不党」を使っているのは朝日だけだ。日本新聞協会の新聞倫理綱領には、「報道は正確かつ公正でなければならず、記者個人の立場や信条に左右されてはならない」とある。これにならって「公正」という言葉を盛り込んでいる新聞社が多い。
毎日新聞社編集綱領でも「真実、公正な報道、評論によって国民の知る権利に応え」とあり、読売信条にも「真実を追求する公正な報道」が謳われ、産経新聞も「報道は正確かつ公正でなければならず、論評は世...
多くの新聞社には編集方針を示す綱領が定められている。時代とともに変化するのだが、いつの時代になっても根幹に据えられているのが「公正」とか「不偏不党」という言葉だ。
朝日新聞社の場合は、「不偏不党の地に立って言論の自由を貫き、民主国家の完成と世界平和の確立に寄与す」と朝日新聞綱領で定めていることは「前編」で紹介したが、全国紙で「不偏不党」を使っているのは朝日だけだ。日本新聞協会の新聞倫理綱領には、「報道は正確かつ公正でなければならず、記者個人の立場や信条に左右されてはならない」とある。これにならって「公正」という言葉を盛り込んでいる新聞社が多い。
毎日新聞社編集綱領でも「真実、公正な報道、評論によって国民の知る権利に応え」とあり、読売信条にも「真実を追求する公正な報道」が謳われ、産経新聞も「報道は正確かつ公正でなければならず、論評は世に
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