医薬経済オンライン

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新薬の市場環境を読む

期待値揺れ動く「NASH治療剤」

第74回

バークレイズ証券 株式調査部 関篤史

2015年12月15日号

 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は市場が大きいことから新規治療剤に対する期待値も高く、プライマリケア領域に残された数少ない未開拓の巨大市場だ。  NASH患者は米国に8000万人(成人の30%)おり、そのうち3000万人以上は重度と推定されている。線維化を伴う患者は1400万人と推定され、治療に取り組むべき患者群となっている。新規C型肝炎薬の登場により、NASHに関連する肝細胞がんは増加すると見込まれる。一方で、プライマリケア領域の治療剤につきものである副作用懸念から、市場の期待は大きく上下しているようにも見える。最近の動向について整理してみたい。  インターセプト・ファーマシューティカルズが創製し、日本では大日本住友製薬が開発しているNASH治療剤「OCA」は、国内第Ⅱ相試験の結果速報が10月末に公表された。試験は日本人患者200人を登録し、10㎎群、20...  非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は市場が大きいことから新規治療剤に対する期待値も高く、プライマリケア領域に残された数少ない未開拓の巨大市場だ。  NASH患者は米国に8000万人(成人の30%)おり、そのうち3000万人以上は重度と推定されている。線維化を伴う患者は1400万人と推定され、治療に取り組むべき患者群となっている。新規C型肝炎薬の登場により、NASHに関連する肝細胞がんは増加すると見込まれる。一方で、プライマリケア領域の治療剤につきものである副作用懸念から、市場の期待は大きく上下しているようにも見える。最近の動向について整理してみたい。  インターセプト・ファーマシューティカルズが創製し、日本では大日本住友製薬が開発しているNASH治療剤「OCA」は、国内第Ⅱ相試験の結果速報が10月末に公表された。試験は日本人患者200人を登録し、10㎎群、20㎎

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