海外時報
〝ファイザーガン〟の自律成長は道半ば
対照的な2社の合体、「M&Aアーティスト」の真価は如何
2015年12月15日号
アラガンとの統合により、売上高600億ドル超、時価総額3300億ドルの世界一の製薬会社として、アイルランドに税務上の籍を置く新生ファイザーが、来年後半に誕生する。ワーナー・ランバート、ファルマシア、ワイスと続いた21世紀最初の10年の大型買収を上回る1600億ドルの合併劇だ。
10月末、アラガンとの交渉開始後すぐ、投資家向けに合併メリットを説く地ならしを進め、四面楚歌になったアストラゼネカ買収提案の苦い経験を生かしたが、発表後は政治と一般メディアの批判が続き、ファイザーCEOイアン・リードは議会と政権幹部への説明に追われた。
ファイザーにしてみれば、実効税率25.5%が17〜18%に下がり、海外に蓄えた1440億ドルも(本国送金時の)420億ドルの課税なしに使えるから、対米投資は却って増える。欧州大手と同じ競争環境になるだけだ、というのが言い分だが、この説明が世論...
アラガンとの統合により、売上高600億ドル超、時価総額3300億ドルの世界一の製薬会社として、アイルランドに税務上の籍を置く新生ファイザーが、来年後半に誕生する。ワーナー・ランバート、ファルマシア、ワイスと続いた21世紀最初の10年の大型買収を上回る1600億ドルの合併劇だ。
10月末、アラガンとの交渉開始後すぐ、投資家向けに合併メリットを説く地ならしを進め、四面楚歌になったアストラゼネカ買収提案の苦い経験を生かしたが、発表後は政治と一般メディアの批判が続き、ファイザーCEOイアン・リードは議会と政権幹部への説明に追われた。
ファイザーにしてみれば、実効税率25.5%が17〜18%に下がり、海外に蓄えた1440億ドルも(本国送金時の)420億ドルの課税なしに使えるから、対米投資は却って増える。欧州大手と同じ競争環境になるだけだ、というのが言い分だが、この説明が世論に
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