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医政羅針盤

新鮮味に欠ける「1億総活躍」緊急対策

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2015年12月15日号

 安倍政権の掲げる「1億総活躍社会」を実現するための「緊急対策」が11月26日にまとめられた。急速な少子高齢化という、日本社会を襲っている未曾有の人口変動に対応するうえで、子育て支援や介護負担軽減のための施策は不可欠であり、今回の「緊急対策」に盛り込まれている事項には、もっともな内容も多い。また、「デフレ脱却」を第一に掲げる安倍晋三首相の従来の考え方は、「社会保障制度を維持するためにも、経済再生が必要である」というものだったが、安心につながる社会保障により、消費拡大などの効果が期待できるとして、経済成長一辺倒ではなく、「成長と分配の好循環」を重視している点も、評価できる。  だが、「緊急対策」をまとめるまでに「1億総活躍国民会議」が開かれたのは、たった3回だけであり、急いでまとめただけあって、もっともな内容である反面、新鮮味に欠ける感が拭えない...  安倍政権の掲げる「1億総活躍社会」を実現するための「緊急対策」が11月26日にまとめられた。急速な少子高齢化という、日本社会を襲っている未曾有の人口変動に対応するうえで、子育て支援や介護負担軽減のための施策は不可欠であり、今回の「緊急対策」に盛り込まれている事項には、もっともな内容も多い。また、「デフレ脱却」を第一に掲げる安倍晋三首相の従来の考え方は、「社会保障制度を維持するためにも、経済再生が必要である」というものだったが、安心につながる社会保障により、消費拡大などの効果が期待できるとして、経済成長一辺倒ではなく、「成長と分配の好循環」を重視している点も、評価できる。  だが、「緊急対策」をまとめるまでに「1億総活躍国民会議」が開かれたのは、たった3回だけであり、急いでまとめただけあって、もっともな内容である反面、新鮮味に欠ける感が拭えないし

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