医薬経済オンライン

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鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

化血研事件 「海外ワクチン解禁論」に惑わされるな

第4回

鳥集徹

2015年12月15日号

 化血研(化学及血清療法研究所)のニュースには驚いた。 第三者委員会の報告によると、血液製剤を国の承認とは異なる方法で製造していただけでなく、国の査察で不正製造が発覚しないように書類を二重に作成していた。化血研はこうした不正を、40年以上(!)も前からやっていたという。しかも、現場責任者だけでなく、上層部も不正や隠蔽を認識しながら放置していた。 開いた口がふさがらないとは、まさにこのことだ。報道によると、化血研の血液製剤に健康被害は報告されておらず、ワクチンについては重大な不正や隠蔽を認める証拠はなかったという。とはいえ、こんな組織ぐるみの隠蔽工作をしてきた会社の製品の安全性を誰が信用できるだろう。少なくとも筆者は、わが子に化血研のワクチンは打たせたくない。 それにしても、これは化血研だけの問題なのだろうか。2年に一度、厚労省の委託を受けて...  化血研(化学及血清療法研究所)のニュースには驚いた。 第三者委員会の報告によると、血液製剤を国の承認とは異なる方法で製造していただけでなく、国の査察で不正製造が発覚しないように書類を二重に作成していた。化血研はこうした不正を、40年以上(!)も前からやっていたという。しかも、現場責任者だけでなく、上層部も不正や隠蔽を認識しながら放置していた。 開いた口がふさがらないとは、まさにこのことだ。報道によると、化血研の血液製剤に健康被害は報告されておらず、ワクチンについては重大な不正や隠蔽を認める証拠はなかったという。とはいえ、こんな組織ぐるみの隠蔽工作をしてきた会社の製品の安全性を誰が信用できるだろう。少なくとも筆者は、わが子に化血研のワクチンは打たせたくない。 それにしても、これは化血研だけの問題なのだろうか。2年に一度、厚労省の委託を受けてP

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