医薬経済オンライン

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Halmes&Vaccine

切り札も失った製薬業界

第12回 〜リノベーション〜

コイツ・ドナン

2015年11月15日号

【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬企業の将来像を調査している。日本で80年代後半にかけて、抗生物質バブルが発生した。ホームズは、その恩恵というか、バブルを最大限利用した企業が塩野義製薬だったと解説した。医薬分業が進んでおらず院内処方が全般だった頃、薬価制度はバルクライン方式であり、価格決定権は製薬企業にあった。営業マンは昼夜を問わず医師に張り付き、処方をお願いした。接待も花盛りだった。そんな時代に、イーライ・リリーから抗生物質を導入、自社開発品とともにエビデンスを武器として攻勢をかけたのが塩野義である。抗生物質バブルは製薬企業だけでなく、病院・診療所、医師にとってもよい時代だったのだ。 「そんな時代は永遠には続かなかった」  ホームズはそう言うと腕を組んで、再び通行人を眺めた。 「誰が製薬会社の社員かわからないが、どう... 【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は製薬企業の将来像を調査している。日本で80年代後半にかけて、抗生物質バブルが発生した。ホームズは、その恩恵というか、バブルを最大限利用した企業が塩野義製薬だったと解説した。医薬分業が進んでおらず院内処方が全般だった頃、薬価制度はバルクライン方式であり、価格決定権は製薬企業にあった。営業マンは昼夜を問わず医師に張り付き、処方をお願いした。接待も花盛りだった。そんな時代に、イーライ・リリーから抗生物質を導入、自社開発品とともにエビデンスを武器として攻勢をかけたのが塩野義である。抗生物質バブルは製薬企業だけでなく、病院・診療所、医師にとってもよい時代だったのだ。 「そんな時代は永遠には続かなかった」  ホームズはそう言うと腕を組んで、再び通行人を眺めた。 「誰が製薬会社の社員かわからないが、どう思っ

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