世界の医薬品業界
1〜9月期決算とC型肝炎薬急増の影響
第104回
医薬評論家 五條正也
2015年11月15日号
世界の医薬品卸業界はC型肝炎薬景気に沸いている。ドイツで赤字だった一部の医薬品卸がC型肝炎薬のおかげで赤字を解消できたと前回(10月15日号)書いたら、日本の医薬品卸も上半期決算が軒並み好調で、「ソバルディ」を販売するスズケンの株価はその決算発表後に年初来高値を更新した。年間売上高の予想を当初より1143億円も上方修正しており、すべてがC型肝炎薬ではないにせよ、ソバルディと「ハーボニー」を販売する卸がスズケンと東邦薬品及び葦の会に限定されたことが貢献していることは確かだ。
世界的に見ても、医薬品卸は粗利率の低下が進んでいる。市場がマイナスになれば確実に粗利の総額が減少するので人を減らさざるを得ないが、市場が拡大すれば粗利を増やせるので収支も改善する。
一方、欧米大手メーカーの1〜9月期決算を見ると、C型肝炎薬や好調な新製品があってパテン...
世界の医薬品卸業界はC型肝炎薬景気に沸いている。ドイツで赤字だった一部の医薬品卸がC型肝炎薬のおかげで赤字を解消できたと前回(10月15日号)書いたら、日本の医薬品卸も上半期決算が軒並み好調で、「ソバルディ」を販売するスズケンの株価はその決算発表後に年初来高値を更新した。年間売上高の予想を当初より1143億円も上方修正しており、すべてがC型肝炎薬ではないにせよ、ソバルディと「ハーボニー」を販売する卸がスズケンと東邦薬品及び葦の会に限定されたことが貢献していることは確かだ。
世界的に見ても、医薬品卸は粗利率の低下が進んでいる。市場がマイナスになれば確実に粗利の総額が減少するので人を減らさざるを得ないが、市場が拡大すれば粗利を増やせるので収支も改善する。
一方、欧米大手メーカーの1〜9月期決算を見ると、C型肝炎薬や好調な新製品があってパテント
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