バリアントを震源とする「高薬価批判」

海外時報

バリアントを震源とする「高薬価批判」

アイルランド脱出をめざすファイザーにも暗雲

2015年11月15日号

　企業運営を批判するばかりか、取締役会に乗り込んで陣頭指揮する活動的投資家と、企業運営の欠陥を暴露して株価値下がりを起こし、その歪みのなかで儲けを出す、いわゆるショート・セラー（空売り屋）のファンドは、過激化する米国の投資ビジネスを象徴する存在だ。中国、ギリシャ発の経済不安に端を発した株価下落の前、大手製薬会社の株式所有をショート・セラーが減らしていることが、長い停滞から抜け出し始めている“例証”として紹介された。　ハイマン・キャピタル・マネジメントというダラスのヘッジ・ファンドは、連邦特許商標局（ＰＴＯ）の当事者間点検（ＩＰＲ）プロセスを通じて医薬品特許に挑戦して注目を集めている。「適正価格の薬剤のための同盟」を名乗って、根拠が弱い特許に、時間も費用もかかる訴訟ではなく、ＰＴＯ内で審査する新制度を通じて挑戦し、却下されても無効申し立て... 　企業運営を批判するばかりか、取締役会に乗り込んで陣頭指揮する活動的投資家と、企業運営の欠陥を暴露して株価値下がりを起こし、その歪みのなかで儲けを出す、いわゆるショート・セラー（空売り屋）のファンドは、過激化する米国の投資ビジネスを象徴する存在だ。中国、ギリシャ発の経済不安に端を発した株価下落の前、大手製薬会社の株式所有をショート・セラーが減らしていることが、長い停滞から抜け出し始めている“例証”として紹介された。　ハイマン・キャピタル・マネジメントというダラスのヘッジ・ファンドは、連邦特許商標局（ＰＴＯ）の当事者間点検（ＩＰＲ）プロセスを通じて医薬品特許に挑戦して注目を集めている。「適正価格の薬剤のための同盟」を名乗って、根拠が弱い特許に、時間も費用もかかる訴訟ではなく、ＰＴＯ内で審査する新制度を通じて挑戦し、却下されても無効申し立てだけ

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