技術革新と製薬企業の明日
医師主導試験の危機
第62回 清らかな資金を出すアイデア
生島准
2015年11月15日号
ノバルティスの「ディオバン事件」の煽りを受けて、日本の医師主導臨床試験は危機に瀕している。具体的に言うと、今まで製薬企業からの多額の奨学寄附金で支えられていた日本の臨床試験が兵糧攻めにあっているのだ。臨床試験をしたくても、研究を行う資金を事欠くという窮状を訴えるために、京都での日本癌治療学会学術集会で、「現状では市販後自主的臨床試験が日本から消えるかも!」という特別緊急シンポジウムが10月30日に行われた。
市販後臨床試験は新薬を大きく育て、安全な最適処方を開発するために不可欠である。しかし、治験に加えて、現場の多様な疑問に答える臨床試験をすべて企業が行うことはコストからも不可能であるから、医師主導臨床試験は製薬業界にとっても欠かせない。ところが、その原資を企業や税金から確保するための道はまったく見えていない。
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ノバルティスの「ディオバン事件」の煽りを受けて、日本の医師主導臨床試験は危機に瀕している。具体的に言うと、今まで製薬企業からの多額の奨学寄附金で支えられていた日本の臨床試験が兵糧攻めにあっているのだ。臨床試験をしたくても、研究を行う資金を事欠くという窮状を訴えるために、京都での日本癌治療学会学術集会で、「現状では市販後自主的臨床試験が日本から消えるかも!」という特別緊急シンポジウムが10月30日に行われた。
市販後臨床試験は新薬を大きく育て、安全な最適処方を開発するために不可欠である。しかし、治験に加えて、現場の多様な疑問に答える臨床試験をすべて企業が行うことはコストからも不可能であるから、医師主導臨床試験は製薬業界にとっても欠かせない。ところが、その原資を企業や税金から確保するための道はまったく見えていない。
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