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眺望 医薬街道

加速する「調剤バッシング」

近藤正觀

2015年11月15日号

 16年度診療報酬改定に向け、中央社会保険医療協議会をはじめとする各種審議会が動き始めた。診療報酬の個別項目を議論するのは「中医協」のはずだが、近年は中医協では結論が出ず、政治判断で改定される例が散見される。 11月4日、15年の「医療経済実態調査」結果が報告された。一般病院の14年度の損益差額はマイナス3.1%で13年度から1.4ポイント悪化した。一般診療所の損益差額は15.5%、保険薬局は7.2%でいずれも前年より経営は悪化しているものの、高い利益水準にある。診療側は経営が悪化しているから診療報酬を上げろと主張、マイナス改定は医療崩壊を招くと声高に言うのもいつものことだ。 診療報酬は、医師の人件費などの「技術・サービス」(診療報酬本体)と、「物の価格評価」(薬価など)で構成される。15年の予算ベースの医療費43兆円の構成は技術・サービスに20兆円、医薬品に10兆円...  16年度診療報酬改定に向け、中央社会保険医療協議会をはじめとする各種審議会が動き始めた。診療報酬の個別項目を議論するのは「中医協」のはずだが、近年は中医協では結論が出ず、政治判断で改定される例が散見される。 11月4日、15年の「医療経済実態調査」結果が報告された。一般病院の14年度の損益差額はマイナス3.1%で13年度から1.4ポイント悪化した。一般診療所の損益差額は15.5%、保険薬局は7.2%でいずれも前年より経営は悪化しているものの、高い利益水準にある。診療側は経営が悪化しているから診療報酬を上げろと主張、マイナス改定は医療崩壊を招くと声高に言うのもいつものことだ。 診療報酬は、医師の人件費などの「技術・サービス」(診療報酬本体)と、「物の価格評価」(薬価など)で構成される。15年の予算ベースの医療費43兆円の構成は技術・サービスに20兆円、医薬品に10兆円、保

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