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OBSERVER

大川玲子・日本性科学会理事長

2015年11月1日号

医薬品よりも「メンタルケア」に力を──米国で女性の性的欲求低下障害治療剤「アディー」(一般名=フリバンセリン)が承認されました。大川 患者が顕在化するという意味では、社会的な意義がある。「バイアグラ」がそうだった。医薬品が出る前は、勃起障害は恥ずかしい病気だと思われていた。医師も治療法のない病気にはなかなか振り向かない。しかし、バイアグラが日本で99年に登場し、多くの人が勃起障害で悩んでいることがわかった。 女性の性欲障害も、産婦人科はあまり積極的ではなく、メンタルの治療をしているところは数えるほどしかない。アディーの作用はまったく違うが、よく「女性版バイアグラ」と言われており、社会的な意味合いは似ていると思う。医薬品が出ることで、興味を持つ医師や、相談してみようと思う女性が出てくるはずだ。──米国では2度、承認が見送られました。大川 セックス... 医薬品よりも「メンタルケア」に力を──米国で女性の性的欲求低下障害治療剤「アディー」(一般名=フリバンセリン)が承認されました。大川 患者が顕在化するという意味では、社会的な意義がある。「バイアグラ」がそうだった。医薬品が出る前は、勃起障害は恥ずかしい病気だと思われていた。医師も治療法のない病気にはなかなか振り向かない。しかし、バイアグラが日本で99年に登場し、多くの人が勃起障害で悩んでいることがわかった。 女性の性欲障害も、産婦人科はあまり積極的ではなく、メンタルの治療をしているところは数えるほどしかない。アディーの作用はまったく違うが、よく「女性版バイアグラ」と言われており、社会的な意味合いは似ていると思う。医薬品が出ることで、興味を持つ医師や、相談してみようと思う女性が出てくるはずだ。──米国では2度、承認が見送られました。大川 セックスは

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