薬剤経済学
薬剤療法の価値
第15回 薬剤給付で慢性疾患患者には控えめな効果
2015年11月1日号
民間保険から選ぶメディケア薬剤給付(パートD)は、低保険料プランの加入を誘導して公的補助を抑え、消費者の選択と市場競争を刺激する保険料支援方式の成果だと強調されてきた。しかし、健康アウトカムとほかの医療費用の効率化はどうだったか。 薬剤給付の導入から5年を経て、健康状態、入院利用と費用に著しい改善はないと指摘するB.A.ブリサッチャー(10月15日号)らの評価が正しいなら、共和党はこの自慢の制度の再考を迫られる。オレゴン州が進めたメディケイド対象拡大実験で、保険の傘に入った貧困層の健康状態は、制度加入の抽選に漏れ無保険のまま残された貧困層と目立った違いを認めなかったという研究を論拠に、オバマケア反対派は(強引に)医療扶助制度拡張は無意味、浪費だと主張してきた。 トロント大学のP.グローテンドーストは論評で、その結論にも留保がつくと説いたが、医...
民間保険から選ぶメディケア薬剤給付(パートD)は、低保険料プランの加入を誘導して公的補助を抑え、消費者の選択と市場競争を刺激する保険料支援方式の成果だと強調されてきた。しかし、健康アウトカムとほかの医療費用の効率化はどうだったか。 薬剤給付の導入から5年を経て、健康状態、入院利用と費用に著しい改善はないと指摘するB.A.ブリサッチャー(10月15日号)らの評価が正しいなら、共和党はこの自慢の制度の再考を迫られる。オレゴン州が進めたメディケイド対象拡大実験で、保険の傘に入った貧困層の健康状態は、制度加入の抽選に漏れ無保険のまま残された貧困層と目立った違いを認めなかったという研究を論拠に、オバマケア反対派は(強引に)医療扶助制度拡張は無意味、浪費だと主張してきた。 トロント大学のP.グローテンドーストは論評で、その結論にも留保がつくと説いたが、医療シ
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