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欧州がん学会実況中継、オプジーボが新標準確立

第73回

バークレイズ証券 株式調査部 関篤史

2015年10月15日号

 我われは墺ウィーン(9月)での「欧州がん学会2015」に参加した。ここで腫瘍免疫療法剤に関する期待値の高まりを、改めて確認したので報告したい。 転移性腎細胞がん治療剤の第Ⅲ相試験結果として「オプジーボ」(ブリストルマイヤーズ・スクイブ/小野薬品)と「カボザンチニブ」(エクセリキス)のデータが明らかにされた。また、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)にデータを含む論文が公表された(表)。全体として、オプジーボの転移性腎細胞がん試験「CheckMate-025」では、良好な全生存データと安全性が示され、全生存期間中央値25.0ヵ月は転移性腎細胞がん治療にとって新しいベンチマークになるだろう。 薬剤投与期間の中央値はオプジーボ群で5.5ヵ月。興味深いのは、全生存ベネフィットが腫瘍のPD─L1状態(患者の24%が1%以上陽性)に関係なく見られたこと...  我われは墺ウィーン(9月)での「欧州がん学会2015」に参加した。ここで腫瘍免疫療法剤に関する期待値の高まりを、改めて確認したので報告したい。 転移性腎細胞がん治療剤の第Ⅲ相試験結果として「オプジーボ」(ブリストルマイヤーズ・スクイブ/小野薬品)と「カボザンチニブ」(エクセリキス)のデータが明らかにされた。また、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)にデータを含む論文が公表された(表)。全体として、オプジーボの転移性腎細胞がん試験「CheckMate-025」では、良好な全生存データと安全性が示され、全生存期間中央値25.0ヵ月は転移性腎細胞がん治療にとって新しいベンチマークになるだろう。 薬剤投与期間の中央値はオプジーボ群で5.5ヵ月。興味深いのは、全生存ベネフィットが腫瘍のPD─L1状態(患者の24%が1%以上陽性)に関係なく見られたことだ。

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