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薬剤経済学

薬剤利用増加による効率化効果は未決 

第14回 薬剤療法の価値

2015年10月15日号

 5年間のメディケア外来薬剤給付(パートD)の観察から、薬剤利用の増加が他の医療費用の減少を導くという議会予算局(CBO)報告は「時期尚早」かもしれないと指摘したB.A.ブリサッチャー(ノース・イースタン大学)らの研究は、議論の均衡を取り戻し、医療・薬剤アクセスの拡充と健康改善・医療利用・費用の効率化との関係を明示することの難しさを浮き彫りにした(「メディケア・パートDは健康結果や入院利用の全国トレンドに影響したか−時系列分析」、アナルズ・オブ・インターナル・メディシン15年6月12日)。 年1万人前後のメディケア受給者調査(MCBS)では、2000〜2010年に3疾患以上を抱える、心血管疾患の診断のある受給者が増えていた(表1)。この間、85歳以上(9.2%と10.9%)、65歳未満の重い障害を抱える受給者(13.6%と16.3%)の比率も増えた。 薬剤給付実施後2006〜2010...  5年間のメディケア外来薬剤給付(パートD)の観察から、薬剤利用の増加が他の医療費用の減少を導くという議会予算局(CBO)報告は「時期尚早」かもしれないと指摘したB.A.ブリサッチャー(ノース・イースタン大学)らの研究は、議論の均衡を取り戻し、医療・薬剤アクセスの拡充と健康改善・医療利用・費用の効率化との関係を明示することの難しさを浮き彫りにした(「メディケア・パートDは健康結果や入院利用の全国トレンドに影響したか−時系列分析」、アナルズ・オブ・インターナル・メディシン15年6月12日)。 年1万人前後のメディケア受給者調査(MCBS)では、2000〜2010年に3疾患以上を抱える、心血管疾患の診断のある受給者が増えていた(表1)。この間、85歳以上(9.2%と10.9%)、65歳未満の重い障害を抱える受給者(13.6%と16.3%)の比率も増えた。 薬剤給付実施後2006〜2010年

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