技術革新と製薬企業の明日
デジタル創薬への期待
第61回
生島准
2015年10月15日号
デジタル創薬の狼煙が上がった。製薬業界にとって、未曾有の変化が始まる。その最初の引き金を引いたのは大塚製薬だった。 9月10日、同社と米プロテウス・デジタル・ヘルス社(PDH)が共同開発した向精神病薬の新製剤を米国食品医薬品局(FDA)に申請した。まだ正式な商品名はついていないが、このデジタル創薬第1号の中身は大塚製薬のブロックバスターである「エビリファイ」だ。唯一の違いはPDHが開発した可食性のRFIDタグが錠剤に添付されていることである。 RFIDタグと言うと馴染みがない読者も多いと思うが、実は毎日通勤で使っているSuicaやICOCAなどにも入っている。改札機にSuicaをタッチするだけで、ゲートが開くが、これは改札機にあるアンテナが微弱な電波を放射、SuicaのなかにあるRFIDタグがそれに反応して微弱な電波を返し、改札機のアンテ...
デジタル創薬の狼煙が上がった。製薬業界にとって、未曾有の変化が始まる。その最初の引き金を引いたのは大塚製薬だった。 9月10日、同社と米プロテウス・デジタル・ヘルス社(PDH)が共同開発した向精神病薬の新製剤を米国食品医薬品局(FDA)に申請した。まだ正式な商品名はついていないが、このデジタル創薬第1号の中身は大塚製薬のブロックバスターである「エビリファイ」だ。唯一の違いはPDHが開発した可食性のRFIDタグが錠剤に添付されていることである。 RFIDタグと言うと馴染みがない読者も多いと思うが、実は毎日通勤で使っているSuicaやICOCAなどにも入っている。改札機にSuicaをタッチするだけで、ゲートが開くが、これは改札機にあるアンテナが微弱な電波を放射、SuicaのなかにあるRFIDタグがそれに反応して微弱な電波を返し、改札機のアンテナが
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