医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

医政羅針盤

広がりを見せる医療クラークへの期待と課題

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2015年10月15日号

 病院勤務医の過重労働が社会問題となり、その負担軽減が医療政策上の大きなトピックにもなるなか、医療クラークの活用が広がっている。医療現場では、さまざまな書類作成や事務手続きの業務が非常に多くなっており、その煩雑な作業に忙殺される医師たちの疲労感が増している。こうした書類作成などに時間が掛かると、患者からの苦情も出てしまう。海外の病院では、医師からの指示の下で、そうした業務を補助・代行する職種として、医療クラークが配置されてきた。 日本では、医療クラークの配置は進んでいなかったが、08年度診療報酬改定で「医師事務作業補助体制加算」が新設され、医療クラークの配置について、診療報酬上の評価を行い、医師たちを本来の業務に集中させ、負担の軽減をめざすこととなった。この加算は、入院初日に限り算定可能で、担当する業務は、診断書などの文書作成補助や診療記...  病院勤務医の過重労働が社会問題となり、その負担軽減が医療政策上の大きなトピックにもなるなか、医療クラークの活用が広がっている。医療現場では、さまざまな書類作成や事務手続きの業務が非常に多くなっており、その煩雑な作業に忙殺される医師たちの疲労感が増している。こうした書類作成などに時間が掛かると、患者からの苦情も出てしまう。海外の病院では、医師からの指示の下で、そうした業務を補助・代行する職種として、医療クラークが配置されてきた。 日本では、医療クラークの配置は進んでいなかったが、08年度診療報酬改定で「医師事務作業補助体制加算」が新設され、医療クラークの配置について、診療報酬上の評価を行い、医師たちを本来の業務に集中させ、負担の軽減をめざすこととなった。この加算は、入院初日に限り算定可能で、担当する業務は、診断書などの文書作成補助や診療記録

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence