医薬経済オンライン

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「避難指示」が遅れ孤立した病院

鬼怒川水害で壊滅的被害、患者の「救出劇」で見えた課題

2015年10月1日号

水海道さくら病院では、浸水した備品が山積みに マンホールの下水が逆流して道路に溢れていた。9月10日、午後5時頃。茨城県常総市にある医療法人寛正会「水海道さくら病院」の前にある道路は、連日降り続く豪雨で水浸しになっていた。「大丈夫だろうか」 水海道さくら病院の廣井信理事長は病院周辺の浸水状況を確認して回った。常総市は、台風18号から変わった温帯低気圧によって記録的な豪雨に見舞われていた。その日、テレビでは豪雨により鬼怒川の堤防の一部が決壊したと報道しており、その影響が気になった。病院は鬼怒川から800メートル離れた場所にあり、川の水が流れ込んだ様子は見られない。 1階にある透析センターには、まだ20人以上の患者が透析治療を受けていた。廣井理事長は、早めに患者を自宅に帰すよう職員に指示を出した。 しかし、職員が「地下室に水が流れ込んでいる」と報告して... 水海道さくら病院では、浸水した備品が山積みに マンホールの下水が逆流して道路に溢れていた。9月10日、午後5時頃。茨城県常総市にある医療法人寛正会「水海道さくら病院」の前にある道路は、連日降り続く豪雨で水浸しになっていた。「大丈夫だろうか」 水海道さくら病院の廣井信理事長は病院周辺の浸水状況を確認して回った。常総市は、台風18号から変わった温帯低気圧によって記録的な豪雨に見舞われていた。その日、テレビでは豪雨により鬼怒川の堤防の一部が決壊したと報道しており、その影響が気になった。病院は鬼怒川から800メートル離れた場所にあり、川の水が流れ込んだ様子は見られない。 1階にある透析センターには、まだ20人以上の患者が透析治療を受けていた。廣井理事長は、早めに患者を自宅に帰すよう職員に指示を出した。 しかし、職員が「地下室に水が流れ込んでいる」と報告してき

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