医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

現場が望む社会保障制度

地域包括ケアの誤解、多職種連携を考える

第5回

東京財団研究員兼政策プロデューサー 三原 岳

2015年10月1日号

 今回のテーマは地域包括ケアで重視される「連携」である。地域包括ケアをテーマとした講演会に参加すると、「地域で連携してください」「専門職同士で顔の見える関係をつくりましょう」といった発言を耳にする。なかには「顔の見える関係」を冠したイベントも開催されている。 だが、何のために連携しなければならないのだろうか。それは住民・患者の生活や地域の課題を解決するため、継ぎ目なく支援できる体制を整備するためにほかならない。連携とは目的ではなく、手段に過ぎない。その手段が目的化している現状に違和感を覚えるのは筆者だけだろうか。・連携を巡る施策の動向 地域包括ケアとは、各種サービスを統合する「Integrate Care」と、地域の助け合いをベースとする「Community Care」を組み合わせた概念と考えられ、さまざまなケアを統合するうえで多職種連携は欠かせない。 確かに利用...  今回のテーマは地域包括ケアで重視される「連携」である。地域包括ケアをテーマとした講演会に参加すると、「地域で連携してください」「専門職同士で顔の見える関係をつくりましょう」といった発言を耳にする。なかには「顔の見える関係」を冠したイベントも開催されている。 だが、何のために連携しなければならないのだろうか。それは住民・患者の生活や地域の課題を解決するため、継ぎ目なく支援できる体制を整備するためにほかならない。連携とは目的ではなく、手段に過ぎない。その手段が目的化している現状に違和感を覚えるのは筆者だけだろうか。・連携を巡る施策の動向 地域包括ケアとは、各種サービスを統合する「Integrate Care」と、地域の助け合いをベースとする「Community Care」を組み合わせた概念と考えられ、さまざまなケアを統合するうえで多職種連携は欠かせない。 確かに利用者に

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence