医薬経済オンライン

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読む医療—医師が書いた本の斜め読み—

1945年の医学生を取り巻く風景

第34回

鍛冶孝雄

2015年10月1日号

 今年は戦後70年目。安全保障関連法の論争もあって、今年は第二次世界大戦を中心にした戦中戦後回顧や戦後評価に関する関心は高いように見える。実際、第二次大戦が終わった1945年を軸に考えると、その70年前は1875年。明治維新から10年も経ていないにもかかわらず、その後の70年間は西南の役という内戦もあれば、日清、日露、日中、第一次、第二次という大きな戦争を繰り返してきた。翻って15年までの戦後70年間は、日本にとっては経済成長一本槍の“平和な”70年間だったと見ることができる。ただ、その平和が何によってもたらされ、維持されてきたのかは、いろんな議論、意見があることは承知だ。  このコラムでも戦後70年をテーマに、戦争を主題とした「医師の本」を取り上げようか、考えた。例えば日本医師会が制定した日本医療小説対象の第1回(12年)受賞作である帚木蓬生氏の『蛍の航跡...  今年は戦後70年目。安全保障関連法の論争もあって、今年は第二次世界大戦を中心にした戦中戦後回顧や戦後評価に関する関心は高いように見える。実際、第二次大戦が終わった1945年を軸に考えると、その70年前は1875年。明治維新から10年も経ていないにもかかわらず、その後の70年間は西南の役という内戦もあれば、日清、日露、日中、第一次、第二次という大きな戦争を繰り返してきた。翻って15年までの戦後70年間は、日本にとっては経済成長一本槍の“平和な”70年間だったと見ることができる。ただ、その平和が何によってもたらされ、維持されてきたのかは、いろんな議論、意見があることは承知だ。  このコラムでも戦後70年をテーマに、戦争を主題とした「医師の本」を取り上げようか、考えた。例えば日本医師会が制定した日本医療小説対象の第1回(12年)受賞作である帚木蓬生氏の『蛍の航跡』

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