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「特定機能病院」取り消しで幕引きは疑問

2015年9月1日号

 厚生労働省は群馬大学医学部附属病院と東京女子医科大学病院にに対し、高度な医療を提供できる「特定機能病院」の承認を6月1日付で取り消した。医療安全の管理体制に大きな問題があるというのがその理由だ。起こした事案の重大性を考えれば、当然の懲罰だろう。しかし、これで、一件落着としてはならない。 群大病院では、同じ医師による肝臓の腹腔鏡手術で患者8人が死亡した。これらの医療事故が迅速・的確に病院長に報告され、適切な対策が取られていれば、これほど多数の患者が死亡することはなかったと思われる。 事故に関する調査報告書では、要するに、執刀医が十分な事前検査もなしに、むやみに新しい手技に挑み、術中・術後にも不適切な処置がなされたとのことである。死亡事故が発生した際の報告制度もあったが、これだけ多数の患者の死亡が続いても、診療科内で検証は行われず、担当部長や...  厚生労働省は群馬大学医学部附属病院と東京女子医科大学病院にに対し、高度な医療を提供できる「特定機能病院」の承認を6月1日付で取り消した。医療安全の管理体制に大きな問題があるというのがその理由だ。起こした事案の重大性を考えれば、当然の懲罰だろう。しかし、これで、一件落着としてはならない。 群大病院では、同じ医師による肝臓の腹腔鏡手術で患者8人が死亡した。これらの医療事故が迅速・的確に病院長に報告され、適切な対策が取られていれば、これほど多数の患者が死亡することはなかったと思われる。 事故に関する調査報告書では、要するに、執刀医が十分な事前検査もなしに、むやみに新しい手技に挑み、術中・術後にも不適切な処置がなされたとのことである。死亡事故が発生した際の報告制度もあったが、これだけ多数の患者の死亡が続いても、診療科内で検証は行われず、担当部長や病

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