医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

集約が進む米国の支払側がもたらす変化

第101回

医薬評論家 五條正也

2015年8月15日号

 6〜7月に米国で医療保険会社、薬局チェーン、PBM(薬剤給付管理会社)の買収が相次いで報じられた。これは14年からACA(支払可能な医療法)が実施され、国民皆保険に近づいて保険加入者が増える一方で、医療費や高価なスペシャリティ医薬品は増加するため、医療保険やPBMはコストを減らして対応しなければ、「支払可能な」保険料や医療費のレベルではなくなり、他社に切り替えられて加入者数が減る恐れがあるからだ。  保険会社は加入者数が多いほうがコストを抑えられるため、大手医療保険の買収が相次いで発表された。表1に示したのは米国の大手医療保険会社の医療保険加入者数と買収後の数字である。買収は7月に発表され、まだ完了していないのでその行はアミを掛けた。  現在の最大手のユナイテッド・ヘルスグループ(UHG)は、2位のアンセムが4位のシグナを買収して加入者数...  6〜7月に米国で医療保険会社、薬局チェーン、PBM(薬剤給付管理会社)の買収が相次いで報じられた。これは14年からACA(支払可能な医療法)が実施され、国民皆保険に近づいて保険加入者が増える一方で、医療費や高価なスペシャリティ医薬品は増加するため、医療保険やPBMはコストを減らして対応しなければ、「支払可能な」保険料や医療費のレベルではなくなり、他社に切り替えられて加入者数が減る恐れがあるからだ。  保険会社は加入者数が多いほうがコストを抑えられるため、大手医療保険の買収が相次いで発表された。表1に示したのは米国の大手医療保険会社の医療保険加入者数と買収後の数字である。買収は7月に発表され、まだ完了していないのでその行はアミを掛けた。  現在の最大手のユナイテッド・ヘルスグループ(UHG)は、2位のアンセムが4位のシグナを買収して加入者数で

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