経済記事の読み方
「地縁」「人縁」で活気付く銀行再編
業界スズメも驚く魑魅魍魎の世界
2015年8月15日号
14年1月に畑中龍太郎金融庁長官(当時)の発言で火が点いた地方銀行再編。これを契機にまとまったのが、横浜銀行と東日本銀行、肥後銀行と鹿児島銀行の経営統合だ。新銀行東京が東京TYフィナンシャルグループ入りしたケースを含めれば3例。事は企業の存廃に関わるだけに、少なすぎることはないかもしれない。今後は7月に長官に森信親検査局長が就任したことで加速する可能性もある。
というのも、森氏は畑中発言の地ならしをしたことがあるからだ。13年12月、森氏は「金融機関の将来にわたる収益構造の分析について」という1枚の文書を地銀トップに配布。地域金融機関の経営指標を使って、業績のよい銀行と悪い銀行を分類してみせた。畑中長官が地銀業界に再編を強く促す下地をつくったわけだ。
地銀再編は、人口減少や地域経済の疲弊による将来の経営不安が背景にあるが、銀行同士のいろんな「...
14年1月に畑中龍太郎金融庁長官(当時)の発言で火が点いた地方銀行再編。これを契機にまとまったのが、横浜銀行と東日本銀行、肥後銀行と鹿児島銀行の経営統合だ。新銀行東京が東京TYフィナンシャルグループ入りしたケースを含めれば3例。事は企業の存廃に関わるだけに、少なすぎることはないかもしれない。今後は7月に長官に森信親検査局長が就任したことで加速する可能性もある。
というのも、森氏は畑中発言の地ならしをしたことがあるからだ。13年12月、森氏は「金融機関の将来にわたる収益構造の分析について」という1枚の文書を地銀トップに配布。地域金融機関の経営指標を使って、業績のよい銀行と悪い銀行を分類してみせた。畑中長官が地銀業界に再編を強く促す下地をつくったわけだ。
地銀再編は、人口減少や地域経済の疲弊による将来の経営不安が背景にあるが、銀行同士のいろんな「縁
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