時流遡航
回想の視座から眺める現在と未来
第13回−愚かさを宿命として背負う人間社会−
ジャーナリスト 本田成親
2015年8月15日号
南京事件はなかったと主張する人々も決して少なくない昨今のことではあるが、もしそのとおりだったとすれば、南京事件があったとする主張は中国側が日本に報復するために捏造した虚偽の宣伝、ないしは一部の国賊的日本人とやらによる妄想だということになるのだろうか。もしも自分が中国人であったと仮定し、冷静になってその立場から考えてみると、どんなに憎い日本人に報復するためだとは言っても、実際に存在しなかった大虐殺事件をデッチあげるなんていうことは極めて不自然で無理な話である。たとえそんな根拠のない主張をしてみても、それが国際的に通用するなどとは思ってもみないことだろう。あの「千代」の親父さんの重たい言葉や凄惨な写真に待つまでもなく、南京事件はあったと見做すのがごく自然の流れだろう。
むろん、殺害された人々の数についての推定値が日本側と中...
南京事件はなかったと主張する人々も決して少なくない昨今のことではあるが、もしそのとおりだったとすれば、南京事件があったとする主張は中国側が日本に報復するために捏造した虚偽の宣伝、ないしは一部の国賊的日本人とやらによる妄想だということになるのだろうか。もしも自分が中国人であったと仮定し、冷静になってその立場から考えてみると、どんなに憎い日本人に報復するためだとは言っても、実際に存在しなかった大虐殺事件をデッチあげるなんていうことは極めて不自然で無理な話である。たとえそんな根拠のない主張をしてみても、それが国際的に通用するなどとは思ってもみないことだろう。あの「千代」の親父さんの重たい言葉や凄惨な写真に待つまでもなく、南京事件はあったと見做すのがごく自然の流れだろう。
むろん、殺害された人々の数についての推定値が日本側と中国
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