医薬経済オンライン

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深層◎認知症

「推奨」薬物療法は根拠薄弱

頼りは適応外使用、解決遠いBPSD

2015年7月15日号

 重度の認知症患者の行動・心理症状(BPSD)は、世間一般の想像を遥かに超えるものだ。 「徘徊」は代表的な例だが、ときに介護者に暴言を浴びせたり暴力を振るうこともある。日常的に大声を張り上げたりすることもあって、そうなると家族が近所から白い目で見られることになる。介護疲れから身内を手にかけてしまう不幸な事件も、珍しくなくなった。  こうした手が付けられない認知症患者を持つ家族の思いは、「何とかしてほしい」の一言に尽きる。症状が軽度であれば、音楽療法や芸術療法といった非薬物療法が有効なこともあるが、重度のBPSDとなると効果は期待できない。  頼みの綱は薬物療法だが、問題が多い。  図は、13年7月に厚生労働省がホームページに公開した「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」(研究代表者=本間昭・社会福祉法人浴風会、認知...  重度の認知症患者の行動・心理症状(BPSD)は、世間一般の想像を遥かに超えるものだ。 「徘徊」は代表的な例だが、ときに介護者に暴言を浴びせたり暴力を振るうこともある。日常的に大声を張り上げたりすることもあって、そうなると家族が近所から白い目で見られることになる。介護疲れから身内を手にかけてしまう不幸な事件も、珍しくなくなった。  こうした手が付けられない認知症患者を持つ家族の思いは、「何とかしてほしい」の一言に尽きる。症状が軽度であれば、音楽療法や芸術療法といった非薬物療法が有効なこともあるが、重度のBPSDとなると効果は期待できない。  頼みの綱は薬物療法だが、問題が多い。  図は、13年7月に厚生労働省がホームページに公開した「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」(研究代表者=本間昭・社会福祉法人浴風会、認知症

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