医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

読む医療—医師が書いた本の斜め読み—

ブーム化し始めた市場原理主義への反撃

第28回

鍛冶孝雄

2015年7月1日号

 このコラムの第24回目(6月1日号)で、EBMを論じた『医学的根拠とは何か』(津田敏英著、岩波新書)を紹介した。同書では医学的根拠は3つあり、医師としての個人的経験を重んじる「直感派」、遺伝子実験や動物実験など生物学的研究の結果を重視する「メカニズム派」、統計学の方法論を用いて、人間のデータを定量的に分析して評価する「数量化派」に分かれるとの位置付けがされていた。EBMは「数量化派」であり、それも「人間」のデータ収集が基点にならなければならないとの主張が示されていた。  同書の主張とは視点が異なるが、こうした専門家(数量化派)の意見を、行政府や政治家がいとも簡単に自分の「観念」で覆そうとすることがある。読書子が最も驚いたのが、介護保険制度の導入論議が最終盤に差し掛かった90年代末に、当時の与党重鎮が「家族介護が日本の美風であり...  このコラムの第24回目(6月1日号)で、EBMを論じた『医学的根拠とは何か』(津田敏英著、岩波新書)を紹介した。同書では医学的根拠は3つあり、医師としての個人的経験を重んじる「直感派」、遺伝子実験や動物実験など生物学的研究の結果を重視する「メカニズム派」、統計学の方法論を用いて、人間のデータを定量的に分析して評価する「数量化派」に分かれるとの位置付けがされていた。EBMは「数量化派」であり、それも「人間」のデータ収集が基点にならなければならないとの主張が示されていた。  同書の主張とは視点が異なるが、こうした専門家(数量化派)の意見を、行政府や政治家がいとも簡単に自分の「観念」で覆そうとすることがある。読書子が最も驚いたのが、介護保険制度の導入論議が最終盤に差し掛かった90年代末に、当時の与党重鎮が「家族介護が日本の美風であり、社

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence