医薬経済オンライン

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ASCO実況中継「適切な患者を選択せよ」

新薬の市場環境を読む 第69回

バークレイズ証券 株式調査部 関篤史

2015年6月15日号

 シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)に出席した。全体として、15年ASCOの主要トピックスである腫瘍免疫の焦点は、「どのように適切な患者を選ぶか」「バイオマーカー陰性患者をどのように治療するか」の2点に集約してきているように感じる。  患者選択の方法論については、ロシュが実施しているような精度の高い免疫化学染色や医師主導治験で実施されたDNAミスマッチ修復(MMR)欠損、炎症細胞におけるPD─L1、CXCLなどのバイオマーカーがあり、適切な患者を選ぶことで高い有効性が見られている。各社でやり方がバラバラなPD─L1診断についてロシュは、今後、規制当局が統一を望む可能性を示したが、どこも自社の方法を業界標準として採用するよう主張するだろう。  バイオマーカー陰性患者の治療については、やはりロシュが取り組んでいる化学療法との併用が今回の...  シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)に出席した。全体として、15年ASCOの主要トピックスである腫瘍免疫の焦点は、「どのように適切な患者を選ぶか」「バイオマーカー陰性患者をどのように治療するか」の2点に集約してきているように感じる。  患者選択の方法論については、ロシュが実施しているような精度の高い免疫化学染色や医師主導治験で実施されたDNAミスマッチ修復(MMR)欠損、炎症細胞におけるPD─L1、CXCLなどのバイオマーカーがあり、適切な患者を選ぶことで高い有効性が見られている。各社でやり方がバラバラなPD─L1診断についてロシュは、今後、規制当局が統一を望む可能性を示したが、どこも自社の方法を業界標準として採用するよう主張するだろう。  バイオマーカー陰性患者の治療については、やはりロシュが取り組んでいる化学療法との併用が今回のAS

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