社会保障削減の影の主役「内閣人事局」
官邸に色目使い、自縄自縛の厚労省
参院議員政策秘書 岡田裕二
2015年6月15日号
厚生労働省はもはや社会保障の守り手ではなくなったのか。そう首を傾げたくなることが相次いでいる。最初の違和感は医療保険改革だった。これほど大きな制度改革であるにもかかわらず、自民党の厚労族とはほとんど連携がなされないまま、あくまで社会保障審議会・医療保険部会の意向ありきの議論が進められた。とくに社保審の議論が大詰めとなった14年末、解散総選挙に突入し、政治的空白の2ヵ月間に主要な事項はすべて政府の一存で決められてしまった。
焦点のひとつだった入院時の食事療養費の扱いについては、自民党の厚労部会に提出された資料では「調整中」と記載されるのみ。厚労省はそもそも厚労族と調整する姿勢さえ示さなかった。国保の公費負担増などといった「大玉」についても、厚労省は党の助け舟を求めることなく、孤軍奮闘で政府内での調整に赴いて行った。その結果は周知のとおりで...
厚生労働省はもはや社会保障の守り手ではなくなったのか。そう首を傾げたくなることが相次いでいる。最初の違和感は医療保険改革だった。これほど大きな制度改革であるにもかかわらず、自民党の厚労族とはほとんど連携がなされないまま、あくまで社会保障審議会・医療保険部会の意向ありきの議論が進められた。とくに社保審の議論が大詰めとなった14年末、解散総選挙に突入し、政治的空白の2ヵ月間に主要な事項はすべて政府の一存で決められてしまった。
焦点のひとつだった入院時の食事療養費の扱いについては、自民党の厚労部会に提出された資料では「調整中」と記載されるのみ。厚労省はそもそも厚労族と調整する姿勢さえ示さなかった。国保の公費負担増などといった「大玉」についても、厚労省は党の助け舟を求めることなく、孤軍奮闘で政府内での調整に赴いて行った。その結果は周知のとおりであ
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録