情報漏えい国家の「危うい」データヘルス計画

健保組合の「実効性」を疑問視する声も

2015年6月15日号

　人工知能（ＡＩ）の世界的権威で米グーグルの技術部門責任者を務めるレイ・カーツワイルが、自著『ポスト・ヒューマン誕生』のなかで技術的特異点「シンギュラリティー」の到来を唱えてから10年が過ぎた。彼は、コンピューターテクノロジーがつくり出す一種の超知能が、人類の脳力を凌駕するその時期を45年と予測。併せて、遺伝学、ナノテクノロジー、ロボット工学の急速な発展「ＧＮＲ革命」によって情報と生物が交差する段階が訪れ、その恩恵を受けられる一部の人類は、不老不死の領域に近づくと説いた。　確かに30年前には、スマートフォンが世界中の人々を結び付け、デジタルデータ化されたすべての知に誰もが自由にアクセスできるようになろうとは、未来学の泰斗でもない限り、誰も予測し得なかった。すでに80年代に、グーグルの検索機能の概念を提唱していたカーツワイルの未来透視力を考える... 　人工知能（ＡＩ）の世界的権威で米グーグルの技術部門責任者を務めるレイ・カーツワイルが、自著『ポスト・ヒューマン誕生』のなかで技術的特異点「シンギュラリティー」の到来を唱えてから10年が過ぎた。彼は、コンピューターテクノロジーがつくり出す一種の超知能が、人類の脳力を凌駕するその時期を45年と予測。併せて、遺伝学、ナノテクノロジー、ロボット工学の急速な発展「ＧＮＲ革命」によって情報と生物が交差する段階が訪れ、その恩恵を受けられる一部の人類は、不老不死の領域に近づくと説いた。　確かに30年前には、スマートフォンが世界中の人々を結び付け、デジタルデータ化されたすべての知に誰もが自由にアクセスできるようになろうとは、未来学の泰斗でもない限り、誰も予測し得なかった。すでに80年代に、グーグルの検索機能の概念を提唱していたカーツワイルの未来透視力を考えると、

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