世界の医薬品業界
後発品促進策と米国の市場拡大の理由
第99回
医薬評論家 五條正也
2015年6月15日号
日本製薬工業協会は加盟22社の国内医療用医薬品の14年度売上高が▲1800億円の4兆900億円となったのは、後発品の浸透が要因で、長期収載品から切り替わるスピードが問題だとしている。しかし、厚労省が「17年度末に後発品の数量シェア60%以上」という目標の達成のため、DPC病院に「後発医薬品指数」を導入したら、予想以上に早く浸透したということだ。欧米にない仕組みで後発品使用を促進させた点では厚労省を評価すべきだろう。そこで今回は各国の後発品促進策や重要な薬剤関連施策を総括してみよう。〈スウェーデン〉北欧は税による医療の国で消費税(欧州名は付加価値税)が25%と高いことで知られる。デンマークやノルウェーは医薬品も25%の税率のため、最近の抗がん剤や希少疾患薬は高くなりすぎて予算の点で使えないことも多いが、スウェーデンは医療用医薬品の消費税率を0%としているため...
日本製薬工業協会は加盟22社の国内医療用医薬品の14年度売上高が▲1800億円の4兆900億円となったのは、後発品の浸透が要因で、長期収載品から切り替わるスピードが問題だとしている。しかし、厚労省が「17年度末に後発品の数量シェア60%以上」という目標の達成のため、DPC病院に「後発医薬品指数」を導入したら、予想以上に早く浸透したということだ。欧米にない仕組みで後発品使用を促進させた点では厚労省を評価すべきだろう。そこで今回は各国の後発品促進策や重要な薬剤関連施策を総括してみよう。〈スウェーデン〉北欧は税による医療の国で消費税(欧州名は付加価値税)が25%と高いことで知られる。デンマークやノルウェーは医薬品も25%の税率のため、最近の抗がん剤や希少疾患薬は高くなりすぎて予算の点で使えないことも多いが、スウェーデンは医療用医薬品の消費税率を0%としているため、そ
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