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医政羅針盤

医療事故調査制度への期待と不安

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2015年6月15日号

 医療現場に大きな影響をもたらし得る制度改正が最近相次いで進められているが、そのひとつに医療事故調査制度の創設がある。ちょうど、群馬大学医学部附属病院や東京女子医科大学病院での医療事故への対応を巡って、世間の注目が集まっているなかで、今年10月から、本制度がスタートすることになる。  医療事故調査制度の議論には、長い歴史がある。99年に横浜市立大学附属病院や都立広尾病院で医療事故が相次ぎ、マスコミで大々的に報道された。都立広尾病院では、看護師が業務上過失致死で、主治医や院長も医師法違反で、刑事責任を問われた。こうしたなかで、第三者機関が医療事故を調査するシステムの創設を求める声が出るようになった。  その後も、01年に東京女子医大病院、02年に東京慈恵会医科大学附属青戸病院などで医療事故が発生した。06年には、遡ること2年前に、帝王切開手術を受けた...  医療現場に大きな影響をもたらし得る制度改正が最近相次いで進められているが、そのひとつに医療事故調査制度の創設がある。ちょうど、群馬大学医学部附属病院や東京女子医科大学病院での医療事故への対応を巡って、世間の注目が集まっているなかで、今年10月から、本制度がスタートすることになる。  医療事故調査制度の議論には、長い歴史がある。99年に横浜市立大学附属病院や都立広尾病院で医療事故が相次ぎ、マスコミで大々的に報道された。都立広尾病院では、看護師が業務上過失致死で、主治医や院長も医師法違反で、刑事責任を問われた。こうしたなかで、第三者機関が医療事故を調査するシステムの創設を求める声が出るようになった。  その後も、01年に東京女子医大病院、02年に東京慈恵会医科大学附属青戸病院などで医療事故が発生した。06年には、遡ること2年前に、帝王切開手術を受けた女性

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